【レースレポ(EQADS)】『ツール・ド・オート=ビゴール』松田祥位が独走でフランス初優勝!

Kenichi Yamazaki2018/04/22(日) - 23:19 に投稿
Matsuda!

■↑フランス初優勝を果たした松田祥位(EQADS)。レース後半の山にて山岳賞を獲りにアタックし、そのまま逃げ継続を決断しての独走優勝!2位とは1分35秒もの差を付ける圧倒的な勝利であった。今後はマークをされる存在になるが、メンタルの強さ&思い切りの良さを武器に更に上を目指す。

 

松田&新城(銀)

■優勝者ジャージを着る松田祥位(左)と、”次の新城”との期待がかかるスプリント賞獲得の新城銀ニ。EQADSにとって、最高のレース展開となった。

レース&カテゴリー名

ツール・ド・オート=ビゴール(2 ème, 3ème , Juniors, PCO (FFC))

4 ème Tour de Haute-Bigorre(2 ème, 3ème , Juniors, PCO (FFC))

期間・日程

2018年4月22日(日)

距離

93km

EQADSからの出場選手

蠣崎優仁 (EQADS)

小笠原匠海 (EQADS)

新城銀二 (EQADS)

松田祥位 (EQADS)

開催地

フランス・バニェール=ド=ビゴール

【結果/リザルト】

1位:松田祥位(EQADS)2時間24分51秒

2位:COUMET Bertrand(AC BAGNERES DE BIGORRE) トップから1分35秒
3位:WOZNIAK Szymon(US MONTAUBAN)トップから2分15秒

24位:小笠原匠海(EQADS)トップから+5分53秒

42位:新城銀ニ(EQADS)トップから+8分19秒

DNF:蠣崎優仁

<レース解説by浅田顕監督>

ピレネー山麓を走る準山岳コースの今大会には最大定員の約120人が出走。レースは序盤のスプリントポイント争いでペースが上がる中、新城が2回目のポイントを1位通過でポイント賞首位タイとなる。登り区間に入ると約40㎞地点にある山岳ポイントでのペースアップ対応した松田が一気に先頭に出た勢いで独走となる。松田は一瞬追走を待ったが自力を信じ残り50㎞の賭けに出た。残り30㎞で主力メンバーによる追走4人とのタイム差は1分10秒、残り15㎞でのタイム差は1分50秒まで広がり最後は余裕を持って、ジュニア時代以来久しぶりの個人ロードレース優勝のゴールラインを切った。次いで山岳の苦手意識を捨てて終始後続で展開した小笠原が第3グループでゴール、続いてゴールした新城はスプリント賞争い同着選手とのゴール着順によりスプリント賞を獲得した。前半積極的に良く動いた蠣崎は、ハードトレーニングの疲れが抜けず中盤より勢いを無くし残念ながら途中棄権となった。

 

<浅田顕監督によるレース後コメント>

U23カテゴリー1年目の松田は体力的にはすでにフランスのトップアマチュアに匹敵するものの、これまでレース展開が上手ではなかった。今日はトップカテゴリー選手も不在のレースだったので、振り回されることなく落ち着いて展開を見極め得意パターンに持ち込めたことが勝因であったと思う。何はともあれ勝つことが重要な世界。これをステップにトップカテゴリーでも優勝を狙ってほしい。

 

<松田祥位によるレース後コメント>

アップダウンが主な約92kmのレース。最初の10キロはプリント賞を狙っている選手らが高速で展開し、その後20キロほどはアタック合戦混じりのハイスピードで展開された。集団が疲れて(落ち着いて)40キロ地点の長い一直線の登りに先頭で入り、少し踏みぎみで人数を絞ろうと思ったら、1人になっていたので登り返しのつづらの下りでスピードを上げ、独走態勢に持ち込んだ。残り50キロメートルあるのも頭に入っていたが、アップダウンのコースで逃げが捕まりにくいと思い、思い切りました。コースどりとマージンでペース配分を考えて走りました。勝ててよかったです。明日も頑張ります!

 

<新城銀二によるレース後コメント>

レースがスタートしてすぐに2回目のスプリント賞を先着する事が出来ました。でも最後の勝負には絡むことはできなかったのでもっと練習が必要だと感じました。でも、フランスに来て初めての賞を取ることができて良かったと思います。今度は優勝できるように頑張ります。

【レース展開レポ】

Photos: Sud-Gironde Cyclisme

Start

■↑本大会はツール・ド・フランスでもおなじみの山岳地拠点都市バニェール・ド・リュションをスタートする人気のラインレース(=周回コースではない)。まだ4回目の開催だが、ピレネー山脈を望む雄大なコースが評判を呼び、110人がスタートラインに立った。

 

Attack

■↑写真には写っていないが、本レースの栄えある最初のアタッカーは新城銀ニ。繰り返しアタックを繰り出す新城にはレース後にスプリント賞が送られた。

 

Matsuda qui attaque

■↑山岳賞を獲りに松田祥位がアタックし、そのまま集団から抜け出すことに成功。続く下りにて華麗なダウンヒルテクニックを駆使し、メイン集団との差を1分に広げる。

 

Ogasawara

■↑松田を追いかける追走集団が形成されるが、このあとしばらくして小笠原がジョイン(写真には写っていません)。追走を松田に追いつかせまいと牽制をする。

 

Matsuda en forme
Matsuda en solitaire

■↑独走態勢に入った松田祥位。背後には雄大なピレネー山脈が見える。

 

Ogasawara groupe

■↑小笠原の牽制が功を奏し、追走集団は松田から常に約1分強差で展開。

 

Victoire

■↑チームメイトの尽力もあり、見事逃げ切りを決めた松田祥位。観客達も予想だにしなかった日本人選手のサプライズ勝利にびっくりな表情。

 

Akira & Shoi

■浅田顕監督と松田祥位が、満面の笑みで勝利を噛みしめる。

【参考リンク】

<2018年「エキップアサダ(EQADS)」メンバー>