【EQADSレポ】平均時速46㎞超!今回の仏東西ワールドツアー育成チーム対決は「西」に軍配

Kenichi Yamazaki2021/04/20(火) - 14:29 に投稿

​【EQADSレポ】平均時速46㎞超!今回の仏東西ワールドツアー育成チーム対決は「西」に軍配(4/18)

フランス中部のサン=シュルピス=レ=フイユで行われた、シリーズ戦『トロフェ・マクシム・メデレル第2戦』。レースカテゴリー的には最高峰では無いものの、コロナ禍によるレース不足&仏各地からのアクセスが比較的良い街のため、仏各地の名門チームが出揃った。特にワールドツアー『AG2Rシトロエン』&『トタル・ディレクトエネルジー』の育成チームである、それぞれ『AG2RシトロエンU23』&『ヴァンデU』らの戦いに注目が集まった。平均時速46㎞を越えた因縁の勝負の行方は・・・『ヴァンデU』のテオ・ムナン(Théo MENANT/23歳)が集団スプリントを制して優勝!ムナンは仏U23ナショナルチームの常連選手で、近い将来、プロ世界での活躍が期待されている。

レースカテゴリー名

・4月18日『トロフェ・マクシム・メデレル第2戦』
Trophée Maxime Méderel 2021 - Saint-Sulpice-les-Feuilles(全カテゴリー)

開催地

サン=シュルピス=レ=フイユ(フランス)

【リザルト】

◆4月18日「トロフェ・マクシム・メデレル第2戦」(128.8km)

*チームメイトと共にレースのスタートラインに向かう津田悠義。

1位:Théo MENANT (Vendée U)2時間47分47秒 (平均時速46,05 km/h)
2位:Logan GROS (VC Vaulx-en-Velin)
3位:Maxime JARNET (VC Villefranche Beaujolais)
4位:Bastien Tronchon(AG2R CITRÖEN U23 TEAM)


44位: 津田悠義(AG2R CITRÖEN U23 TEAM/EQADS準所属)

<津田悠義本人によるレースレポート>

今回のコースレイアウトは常にアップダウンがあるものの、1番きつい勾配のゴール前区間であっても6%程度のため、全体的にとても速いレース展開になると予想した。

チームオーダーは「ラスト20kmまでに決定的な逃げがなかったらチーム内で話し合ってスプリントする選手を決め、その選手での勝利を狙う」というもの。そのためスプリンターではない自分は、ラスト20kmまでは勝ち逃げに乗る事を考え、それ以降はチームメイトのアシストに徹すると割り切ってスタートした。

スタートの後、強豪チーム(ヴァンデU、プロイモ)がアタックを仕掛け、自分もタイミングと勢いを見てその逃げに乗るが、思った以上に高速なレース展開のため、逃げが出来てもすぐに逃げ遅れたチームに潰される展開が続いた。

4周目に入り、アタック合戦が少し緩んだタイミングが訪れる。
まだ残り距離は半分はあったが、逃げを形成できると!と自分が直感したタイミングで全開アタック。
何人かが反応し9人の逃げグループ形成に成功。
メンバーはヴァンデU=4人、プロイモ=1人、他メンバー=3人、そして自分。

今回のレースの強豪チームが多く入り、かなり早いペースでローテーションを回すが、ここにはディレクトベロ(日本でいうJBCF総合リーダーのようなものです)のポイントリーダーも入っていたためメイン集団に警戒され、1周もしないうちに捕まってしまった。
しかしこの逃げをかなりのペースで牽引して、潰しに入った強豪チーム以外の選手達にダメージを与えれたのは幸い。

吸収された段階でかなりきつかったが、吸収後に間もなく起こる動きは”力で決まる逃げ”があると思い、うまく他の選手の動きを利用しながら逃げに対応していく。
一時は30人くらいの集団の逃げが決まりかけるも、やはり全体的に集団有利ですぐに吸収。
よって、最終勝負は集団スプリントで決まると考え、チームでそれに備えることにした。

まず自チーム内でスプリントをするメンバーを確認し、自分はトレインの先頭にたって、集団前方の位置取りをするというスプリンターのお膳立ての役目を頼まれた。
そもそもスプリントを他選手に任せるという経験をあまりしたことなかったため、新鮮な経験だった。

ラスト20kmの段階で自チームが一度纏まり、ラスト1周に入る段階で一気に前に上がる。
そこからは自分ともう一人の選手で前々で位置取りながらレースを進めていく。

そしてラスト3kmでペースが上がり、ここで自分は一気にチームメイトを前に引き上げトレインを離れた。
最後は少しでもいい順位でゴールしようと思ったが、スプリントする脚が残っていなく自分は44位でゴールし、チームメイトは4位でゴールした。

今回のレースはものすごく調子も良く、初めてチームでトレインを組むという経験も出来、チームメイトとしっかりコミュニケーションを取れた。
結果、レースが終わった後はチームメイトとの距離をものすごく縮められたので、極めて大きな収穫を感じられた。

コーチにも「君にチャンスが回ってきた時には勝てる準備をしとけよ!」と言ってもらえたので、次のレースに向けてチームと準備をし、自分のチャンスを確実にものにできるようにしたいです。

今後とも応援宜しくお願いします。

津田悠義

しかし同日開催の別レースではチームメイトが優勝!

本レースでは残念な結果に終わった『AG2RシトロエンU23』だが、イタリアにて同日開催されたUCI-1.2UEカテゴリーレース『トロフェオ・サン・ヴァンデミアーノ(TROFEO SAN VENDEMIANO)』では、チームメイトであるポール・ラペイラが逃げ切りの後、小集団スプリントを制して優勝!好調なシーズン序盤となっている。

 

 

 

【参考リンク】

<2021年「エキップアサダ(EQADS)」メンバー>